Exhibitions 展覧会

開催終了
特別展
対馬博物館開館1周年記念特別展

対馬の昆虫 陸橋の島の生物多様性

2023年4月29日(土) 〜 2023年7月30日(日)

概要

日々の暮らしの中で昆虫を見たことがないという方は、おそらくいないでしょう。予期せず家の中で出会う事もあり、一番身近な野生動物と言えるかもしれません。では、皆さんは対馬の昆虫をどれくらいご存知でしょうか?
大陸と日本列島の間に浮かぶこの対馬には、様々な歴史を辿ってきたたくさんの昆虫が息づいています。身近な隣人である、対馬に生きる昆虫の背景を知ると、対馬という島の歴史を解き明かすことができるかもしれません。本展では、対馬が持つ地質学的背景と昆虫の関係、そして、その多様性を紹介します。さらに、東京大学総合研究博物館が所蔵する100年以上前の対馬産昆虫標本を展示し、対馬の環境変化についても探っていきます。

チラシPDFはこちら

展覧会情報

  • 会期
    2023年4月29日(土) 〜 2023年7月30日(日)
  • 開館時間
    09時30分〜17時00分
  • 休館日
    木曜日(祝日の場合はその翌平日)
  • 観覧料
    一般・大学生 500円(400円)
    小学生・中学生・高校生 300円(240円)
    未就学児は無料
    ※( )内は15人以上の団体料金
    ※市民は上記観覧料から110円減額
  • 会場
    特別展示室1・特別展示室2
  • 主催
    対馬博物館

作品紹介

佐々木忠次郎関連コレクション


帝国大学農科大学(後の東京大学農学部)の養蚕学教室初代教授の一人である佐々木忠次郎教授と、関連する人物の標本コレクション。画像の箱は1915年に対馬で採集された昆虫標本であり、箱には「對馬の昆蟲 1915」とラベルが付されている。当時の調査では対馬南部地域に滞在していたようで、厳原や内山、有明山といった地名が標本ラベルに見受けられる。また、別の標本箱にはツシマウラボシシジミの標本も含まれており、これは本種が対馬に生息していることが認識される以前に採集された、極めて貴重な標本である。

浦田明夫コレクション


ツシマウラボシシジミを対馬で発見した人物の一人である浦田明夫氏の昆虫標本コレクション。発見の地である佐須奈で採集された50年以上前のツシマウラボシシジミや、現在では見られなくなってしまった厳原町豆酘産のシルビアシジミの標本などが含まれる。

相浦正信コレクション


対馬の自然に魅了されて移住した相浦正信氏の昆虫標本コレクション。対馬土着のトンボや、タイリクアキアカネなどのような飛来種の標本も数多く含まれており、対馬のトンボ相の解明に相浦氏が果たした役割は大きい。

境良朗コレクション

ツシマヘリビロトゲハムシ(境良朗コレクション)
今なお対馬で活躍する昆虫研究家、境良朗氏の昆虫標本コレクション。日本では対馬にしか生息していない、大陸系のセミであるチョウセンケナガニイニイや、同じく大陸系の昆虫と考えられるツシマヘリビロトゲハムシなど、対馬を代表する大陸系種、特産種の昆虫標本が数多く含まれる。一昨年対馬で発見されたチョウセングンバイトンボの標本も、本展示の見どころの一つである。